陶磁器展示場

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熊川について

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熊川茶碗は高麗茶碗の一種で、主に形に従って分類されるようです。丸っこい碗なりとはっきりとした端反り、見込みの鏡が特徴です。

釉薬や土は本歌でも非常に多様で、枇杷色のザックリしたそれほど焼き締まってなさそうな土からほとんど白磁のような硬く緻密な土まで使われています。釉薬は透明釉ですが、高麗青磁的な柔らかさを持つものから、近代的な白磁に使われるようなピカッとした清潔感のあるものまで色々です。

よって、井戸のような土と釉薬の熊川形茶碗も出てきます。また、雨漏りや片身替わり、御本、小貫入などが出ているものもあり李朝陶磁的な要素をそのカテゴリーの中にかなり内包していると言えそうです。しかし、殆どの熊川茶碗には土見せがあり、それだけは一般的李朝陶磁に反する部分ですが、これは熊川茶碗の形とあいまって、天目の様式を踏襲している可能性があるのでは、と考えています。

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土は漏らない程度のポロポロした質感の土で、使っているうちの変化がはっきり見えると思います。釉薬はピカッとしたものよりも柔らかい質感のものを目指しました。

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上の杯は見込みや幾つかのピンホール部分に雨漏りが見て取れます。雨漏りが形成されるには、吸水性が高い土というだけでは不十分らしく、着色しやすい性質も合わせて求められるようです。f:id:Kirsch:20170110223319j:plain